CASE97 呼び出しにあわてて飛び出し、転倒、頭を強打!―責任感や感謝の気持ちがヒューマンエラーに―
2025/12/25 10:00

【事故エピソード】
日常の清掃を終えたA子さん(74歳 女性、勤務歴8年)、管理人室に立ち寄りその日の業務を報告していました。その時インターフォンが鳴り、宅配便業者から「駐車スペースを確保してほしい」のと連絡が入り、管理人が対応しようとしたところ、A子さんが「私が行ってくる」と管理人室を飛び出していきました。
ドアを開けたところに段差があることは分かっていましたが、勢いが余ってしまい前のめりに転倒、頭を強く打ちしばらく気を失いました。管理人の迅速な手配で病院へ救急搬送され、病院の検査で脳には異状なく、脳震盪と手足、頭部裂傷で済みました。しかし大事をとって1週間の休業となりました。
A子さんは快活で仕事熱心な人だっただけに、事故後はすっかり自信と元気を失くしてしまいました。
[1]高齢者ほど責任感が強くなる傾向に
A子さんは、いつもお世話になっている管理人さんに少しでも役に立ちたいという思いで、すぐに行動してしまいましたが、焦りと一日の仕事の疲れとで身体が上手く反応せず、転倒に至ってしまったと思われます。“早くしよう”という気持ちと、それについてゆけない身体機能の低下が事故の背景にあります。
高齢化により体力や各種身体機能は低下していきますが、一方で衰えない、逆に高まると言われているのが仕事への“やりがい、満足度、責任感”です。
A子さんも70歳を過ぎても働けるという喜び、やる気、自信は人一倍強い方でした。しかし、それが事故という結果につながってしまったことは残念です。
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