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CASE96 嘔吐物の処理で手に薬傷を負う!―次亜塩素酸ナトリウムの扱いにはマニュアルを―

2025/11/25 10:00

【事故エピソード】

各フロアの清掃を終えたA子さん(60歳 女性、勤務歴2年)、3階にある社員休養室の清掃に向かった。ドアを開けると悪臭が漂い、入り口から奥のカーペット敷きの部屋まで大量の嘔吐物で汚れていた。
A子さんは、まず汚物に触れないようにしながら部屋の窓を開放した。それからトイレ清掃用のゴム手袋をして、トイレットペーパーと新聞紙を使って嘔吐物を拭き取り、廃棄した。
次に、トイレ清掃に使っている漂白剤をバケツに入れ、いつもより濃い目にして雑巾にしたし、汚れた部分を30分程かけて念入りに拭き取った。バケツ、雑巾をよく洗ってから、お昼の休憩を取り、午後の仕事を済ませて、午後2時過ぎに帰宅した。
翌日になって、手や肘近くの肌が赤くはれてきたので、驚いて病院に行くと、前日の嘔吐物処理時に使った消毒液が、手袋の中や皮膚についてしまい、その後十分に手を洗わなかった為、皮膚に炎症が起きたのだろうと医師から言われた。

[1]感染を恐れて濃い目の消毒剤を使ってしまった

A子さんこの仕事に就いてから嘔吐物の処理をするのは初めてでした。
処理方法についてはスタッフ詰所のカベに手順が書かれた紙が掲示されていて、時々眺めていたようですが、いざその現場に遭遇すると、感染症予防のため早く、しっかりと処理しなくてはという意識が強くなって、漂白(除菌)剤もかなり濃くして使ってしまったようです。

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