2022年 年頭所感

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

今年も新型コロナウイルス感染症の話題から申し上げる形になることを心苦しく思いながら、しかし一方で、昨年までとは少々様相が変化しているように感じています。

根本的な解決策のないなか、手探りのコロナ対応に迫られてきたこれまでとは異なり、国民全体が「コロナは身近に存在する」という認識のもと、正しい感染対策を徹底することで生活を維持する、いわゆる「ニューノーマル」に移行しつつあるのではないでしょうか。

昨年開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会も、世界中から大勢の選手や関係者が集まるなか、最小限の感染者のみで結果として成功を収めたことも後押しし、2022 年はこの「ニューノーマル」の流れが加速していくものと考えます。

ビルメンテナンス事業者におかれても、顧客であるビルオーナーや利用者からの期待に応えるべく、「施設内でコロナに感染しない・させない」という決意のもと、付加価値の創出や業務改善など、ニューノーマル時代の事業展開にご努力されておられることに敬意を表するところです。

全国協会でも、2021年の実態調査で会員から多くのご支持をいただいた「感染制御衛生管理士認定講習(ICCC)」の実施、清掃作業監督者講習をはじめとする各種講習のオンライン化、デジタル技術を活用した情報提供サービスの強化など、コロナ禍でご努力される事業者への支援を強力に推進して参りました。

一方、ニューノーマル時代ならではの課題も見えてきています。コロナ禍がある程度落ち着いてくると経済活動が活発化し、これまで休止していた採用活動があらゆる産業で再開され、業種を問わず人材の争奪戦が激化すると予想されています。これまでにも増して、いかに人材確保に取り組むかという課題に直面するものと思われます。

ただ言えることは、ビルメンテナンスサービスを購入する顧客も「人」、ビルメンテナンス業界で働いてくださる従事者も「人」です。顧客であっても従事者であっても、相対する「人」から選ばれるには、その「人」が何を求めているかを理解し、それに正しく応える以外にありません。

毎年申し上げておりますが、私たちビルメンテナンス事業者は「社会の変化に自らが対応し、変化する“顧客価値”を創造し、提供できる経営体質を持つ」こと、すなわち「顧客に新たな価値を提供することで相互利益を得ること、より強固なパートナーシップを創造すること」が本懐であり、その力を持っているというのが私の信念であります。人材の確保でも「顧客」が「人」に置き換わるということであり、私たちにはこれを実現できる底力があると確信しています。

全国協会は、経営理念「人と社会を元気にする仕組みをつくる」に基づき、全力で挑まんとする会員を全面的に応援・支援していく姿勢に変わりはありません。顧客や従事者のニーズを的確につかみ、これを提供し、ともに業界の発展に向けて「ビルメンテナンスのニューノーマル」を築き上げていこうではありませんか。

公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会
会長 一戸 隆男