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経験と革新の融合 ―ビルメンテナンス業界の新たなステージへ

2024/03/27 15:00



――社長自身の「新人時代」について教えてください。

谷川
 そうですね、入社した経緯から話しましょうか。私の父が先代社長を務める富士管理に入社したのは30歳を過ぎた頃です。そこに至るまでは紆余曲折がありました。

まず、高校生の頃から富士管理で定期清掃アルバイトとして働きましたが、そのまま入社はしませんでした。
アルバイトとして勤務する傍ら、趣味である自動車レース活動に興じながら、車のメンテナンスにも深く関わるようになりました。
この経験から、22歳の時に自身の自動車修理会社を開業することを決意しました。
車のメンテナンスにおいては、高い技術力と確かな知識を持つことが求められます。私は努力と経験を重ねました。
その結果、成功を収めた若手経営者として扱っていただき、業界の講演会に登壇することもありました。ただ、商売を継続することは簡単ではなく、未経験故に資金繰りにも大変苦労したこともありました。
そんな時、先代の父に相談したところ、厳しい叱責を受けました。父が私に対して言った言葉は、私の仕事観に大きな影響を与えました。決算書や資金繰りに対する理解が不足していることを恥じる一方で、自分がどのような存在になりたいのかを考える契機となりました。父は厳しい叱責を通じて、私に対して次のようなメッセージを送ってくれました。「商売は簡単なことではない。決算書や資金繰りを正確に理解し、経営に責任を持つことが大切だ。自分がどのような経営者になりたいのか反省し、自覚しろ」という具体的な助言でした。自動車業界で若手経営者と言われ調子に乗っていた自分を恥じました。
その言葉に触発され、私は自動車修理会社を他の有志スタッフに譲り、新たな挑戦・自己研鑽をするために富士管理に入社することを決意しました。

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