CASE70 リーダーの不機嫌な態度が気になり、段差に気付かず転倒!―フキハラで職場の雰囲気が悪化、事故も増える―
2023/09/25 10:00
ショッピングセンターの清掃チームのリーダーAさん(58歳、男性)は、2カ月前に新型コロナに感染、10日ほど休んだのち、発熱、のどの痛みなど主な症状が改善したので職場に復帰しました。
しかし、味覚が戻らず、倦怠感も残っていてなんとなく不調が続いていました。一方で、休んだことで会社に迷惑をかけてしまった、という気持ちが強く、これを何とか挽回しようとスタッフへの態度もかなりきつくなっていました。
そんなある日、スタッフのB子さんが作業中に転倒、足を骨折する重傷を負いました。「どうしてそんなところで⁉」と尋ねると、「最近Aさんがピリピリしていて、いつも怒られるのではとドキドキしてしまい、ついAさんの方に気をとられ、足元の段差に気付かなかった」という回答でした。「オレが原因だったの?」と頭を抱えるAさんでした。
ハラスメントという言葉は、セクハラやパワハラで一般的となりましたが、今では、マタハラ=マタニティハラスメントやカスハラ=カスタマーハラスメント、コロナ禍ではリモハラ=リモートハラスメンなど、内容も多様化しています。
今月はフキハラによる事例を取り上げ、ハラスメントのない働きやすい職場づくりについて考えてみましょう。
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