CASE63 『作業中注意』の標識は通行者の特性に配慮して! ― 注意標識は単に見せるためだけでなく、注意喚起の工夫を ―
2023/02/28 10:00
2023/02/28 11:00 更新
Aさん(68歳、男性)は、マンション外周に添って設置されている排水溝に溜まったゴミと泥を取り除こうと、グレーチングをはずして作業にとりかった。
後方で大きな声がしたので驚いて振り向いたところ、溝のフチにかけた足が滑り前のめりに転倒、顔面を強打してしまった。
後方では、外したグレーチングにつまずいた歩行者が転倒していた。
側溝の清掃は季節や天候ごとに定期的に行われています。しかし、大雨、大風、降雪などの状況によって、臨時的に行われることもしばしばです。
Aさんは1週間前の悪天候の際、建物周囲の側溝のつまり具合が気になっていました。次の雨天前に、落ち葉、泥などを取り除こうと思い、晴れの日を選んで作業する計画を同僚と一緒に立てていました。
しかし、当日になると同僚が体調不良で休むことになってしまい、作業の延期を考えましたが、「流れの悪いところだけは何とか今日中に」と思い、必要な用具と「作業中注意」の看板をもって現場に向かい、単独で作業に取りかかったわけです。
結果、通行人(第三者)と自分自身の二重の災害を招いてしまいました。
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