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CASE60 屋上ルーフドレン清掃中に誤って転落!―屋上清掃作業は死に直結する危険な作業と認識しよう―

2022/11/24 11:00

2022/11/24 11:00 更新

Aさん(65歳)は、マンション3階の屋上(テラス状)ルーフドレンの清掃に向かった。
11月末になると枯葉がドレンにつまり漏水の原因となるため、定期的に清掃を行っていたが、この日は前日の雨と強風でいつもより枯葉の量が多く、取り除くのに時間がかかっていた。
しばらくして、1階の通路脇に倒れていたAさんが発見された。テラスには高さ110センチの手すりが設けられていたが、柵の外側の溝に詰まった枯葉が気になって、これを処理しようとして身を乗り出し、転落したものと思われる。

10月下旬から11月上旬にかけて、全国各地でマンションのベランダなどから幼児が転落、死亡するという痛ましい事故が相次いでいます。陽気が良く、窓を開けることが多い春と秋に、こうした事故が多くなるようです。

清掃の現場では台風の時期が過ぎ、枯葉や飛んできた土ぼこりが屋上のルーフドレン周囲に溜まり、排水のつまり、漏水の原因となることから、この時期頻繁にドレン清掃の依頼があります。
高層階での作業は危険に対する認識も高まるのですが、2階、3階の低層部での作業では危険に対する認識が薄れてしまうためか、死亡事故が発生しています。
今回の事例と似た状況で、マンション3階ルーフドレンの清掃中に隣のバルコニーへ移動しようとしてパラペットに上がり足を踏み外し転落、死亡する事故が起きています。

低層階の作業で「このくらいなら大丈夫」という意識が、重大事故につながった例です。

手すりの高さ1.1メートル以上が確保されているか

建築基準法では、屋上広場やバルコニーには、高さ1.1メートル以上の手すり壁や柵を設置することになっています。さらに各自治体の条例等では、下の写真のように足がかりから1.1m以上と定めているところもあります。
しかし、足がかりや配管などにより基準の高さが確保されていないところもあり、身を乗り出す行為を容易にしているケースを見かけます。

作業前にこうした危険個所がないかを管理者と一緒になってチェックしておきましょう(リスクアセスメント)。

建築基準法施行令第126条
屋上広場又は 2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、柵又は金網を設けなければならない。

どうしても危険個所での作業が避けられない場合は、以下の安全ルールに沿って作業することを徹底しましょう。

屋上清掃作業での安全ルール

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ヘルメット着用し、決められた範囲内での作業に留めること。

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安全柵、壁から身を乗り出す行為を行わないこと。

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安全柵のない箇所、あるいは基準に満たない柵(壁)付近で作業する場合は、フルハーネス着用など必ず転落防止対策を行うこと。

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屋上作業は、2名以上での作業を基本として、緊急時に備えること。

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柵を超えた部分の清掃などは専門業者に委託すること。

公益社団法人
全国ビルメンテナンス協会広報委員会 委員
阿部研二さん

1977年中央労働災害防止協会に入社。健康快適推進部長、出版事業部長を経て、2019年5月まで常務理事。