人材確保に欠かせない「密なコミュニケーション」 清掃業界とマネジメント 株式会社互幸ワークス<第1回>

12:00 更新

密なコミュニケーション、紹介制度で人手不足、高齢化を解決

神奈川県を中心に清掃、設備等のビルメンテナンス業を展開する株式会社互幸ワークス。第2営業部部長の白坂氏は、ビル、マンションのメンテナンスを担当するスタッフ約700名のマネジメントを担当している。
「どこの企業もそうだと思いますが、慢性的な人手不足と、現場従業員の高齢化が現状の課題です。加えて、最低賃金は年々上がってきていますし、クライアントからはコストを下げて欲しいという要望も多い。そのバランスをとりながらマネジメントをすることの難しさを感じています」
人材は慢性的に不足しているため、そのリソースは同業他社との取り合いになりうる。それを打開するための施策のひとつとして、同社が行っているのがパートスタッフの誕生会である。
「会社の研修室に食べ物、飲み物を用意して、その月誕生日の方をお祝いします。日ごろ別々の現場に行っているスタッフ同士の交流もできますし、現場での課題や不満などをスタッフの方から伺うことで業務の改善にもなります。いくつかの企業を掛け持ちして働いてくれているスタッフさんからは『こんなことをしてくれるのは互幸ワークスさんだけよ』と言っていただけています。ただ、コロナ禍になってからは出来ておらず、誕生日に記念品をお贈りしていますが、こちらも喜んでいただけています」
毎月の誕生会のほかにも、花見や忘年会など従業員同士が交流する機会を作っていたが、コロナ禍でそれもできない状況である。
「そのため、今は私たち営業部がそれぞれの現場に出向いて、スタッフと直接コミュニケーションをとることにしています。『こういう洗剤を買ってほしい』という要望を聞いて職場環境を整えることはもちろんですが、世間話をすることも。業務に関係ない世間話をするだけで、スタッフがまた頑張る気持ちになってももらえることも多いです」
現場での不満を地道にキャッチアップして、密にコミュニケーションをとる。「基本のキかもしれませんが、こういう小さな積み重ねが現場のモチベーションアップには大切だと思います」と白坂氏。
さらに同社では、パート従業員の紹介制度も導入。
「巡回の際に、パートさんにお友だちや親せきなど働いてくれる人がいたら紹介してくださいとお声がけし、紹介していただいたらお礼をお出ししています。自宅近くの現場でパートをされる方も多いので、近所のお友だちなら仕事にも通いやすいですし、ご自身がお休みしたい日に代わりに清掃に来てくれる人を紹介してくれるだけでシフトの調整が楽になります」
こうした施策で、人員は「お陰様でなんとかやりくりできています」とのこと。人材確保にお悩みの担当者の参考になる事例である。

「コロナ前と現在で形は変わっていますが、人材確保のために“密なコミュニケーション”が重要という点は変わりません。これからも、人を大切にする会社でありたいと思っています」(第2営業部部長・白坂氏)

株式会社互幸ワークス

1979年神奈川県川崎市で創業。清掃の会社としてスタートし、現在はメンテナンス、設備保守、警備などビルメン事業をひと通り行い障碍者雇用、技能実習生の雇用にも力を入れている。