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補助金・助成金情報#28
『従業員の訓練費用を助成!厚生労働省の人材開発支援助成金とは?』

2021/07/15 10:00

従業員の訓練費用を助成!厚生労働省の人材開発支援助成金とは?

 雇用の流動化により転職者の数が急増しているため、どの企業でも人材を長期スパンで育てるより即戦力を求める傾向が強くなっています。しかし、どの企業も即戦力を求め人材育成に力を入れなければ、結局育成されたことがない人材ばかりとなり、国内全体の労働生産性が減少する恐れがあります。

 そこで、厚生労働省では人材開発支援助成金を公募して、従業員の職業訓練や能力開発に要する費用を助成しています。人材開発によって企業及び労働者の質が向上することで、経済の活性化につながることが目的です。この助成金は要件さえ満たせば企業規模を問わず申請することができ、特に財源不足により人材育成に力を入れにくい中小企業や小規模事業者にとっては優秀な人材を育てるのに大いに役に立ちます。また労働者側にとっても、専門的な知識やスキルを吸収する機会を得ることができ、キャリアアップしやすくなります。

 今回はこの人材開発支援助成金について紹介します。尚、人材開発助成金は複数コースがありますが、ここでは特に人気が高い特定訓練コースと一般訓練コースについて解説します。
対象となる訓練は、従業員の職務に直接関係するものとなります。趣味教養レベルのもの、単なるビジネスマナー研修、学会や講演会等訓練でないもの等は対象外となります。

 また、対象となる労働者は有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者を除く雇用保険被保険者です。つまり、アルバイトや派遣社員を訓練させても対象外となります。また、対象労働者は対象となる実訓練時間の8割以上を受講しなければなりません。

 特定訓練コースは「OFF-JTのみ」と「OJTとOFF-JTの組み合わせ(雇用型訓練)」に分かれます。「OFF-JTのみ」の場合、10時間以上のOFF-JTをする必要があります。尚、訓練は「労働生産性向上訓練(生産性向上に資する特定の訓練)」、「若年人材育成訓練(雇用契約締結後5年経過せず35歳未満の者を対象とする訓練)」、「熟練技能育成・承継訓練(熟練技能者の技能承継のための訓練)」、「グローバル人材育成訓練(海外展開等の関連業務のための訓練)」のいずれかに該当しなければなりません。「OJTとOFF-JTの組み合わせ(雇用型訓練)」も10時間以上の訓練が必要であり、厚生労働大臣の認定を受けた訓練(認定実習併用職業訓練)と、そのうち建設業、製造業、情報通信業に係る訓練(特定分野認定実習併用職業訓練)に分かれます。

 助成額としては、OFF-JTの場合、賃金助成が1人1時間につき760円(大企業は380円、上限原則1200時間)、経費助成が対象経費の45%(大企業は30%)です。尚、経費助成の上限額は訓練時間によって変わり、10時間以上100時間未満;15万円(10万円)、100時間以上200時間未満:30万円(20万円)、200時間以上 50万円(30万円)となります(括弧内は大企業)。そしてOJTの場合、1人1時間につき665円(大企業は380円、上限680時間)となります。

 一般訓練コースは特定訓練コースの対象訓練に該当しないもの且つOFF-JTのみが対象となり、訓練時間は20時間以上必要です。助成額としては、賃金助成 1人1時間につき380円(大企業も380円、上限原則1200時間。経費助成は対象経費の30%(大企業も30%)となります。そして経費助成の上限は訓練時間20時間以上100時間未満:7万円、100時間以上200時間未満:15万円、200時間以上20万円となります(大企業も同じ上限額)。

 尚、どのコースも1労働者が受講できる訓練は、年間職業能力開発計画期間内に3回までとなります。また、1事業所が1年度に受給できる上限額は、特定訓練コースを含む場合は1000万円、一般訓練コースのみの場合は500万円となります。

 一般訓練コースより特定訓練コースの方が、助成額が高いため、よほど特殊な訓練や必要な訓練でない限りは、特定訓練コースの申請をおすすめします。

 申請の流れとしては、まず訓練実施計画届及び年間職業能力開発計画を、訓練開始日の1カ月前までに労働局かハローワークへ提出します。事務局の確認を受けたら計画に沿って訓練を実施します。そして訓練完了日の翌日から起算して2カ月以内に労働局へ支給申請して、審査に受かれば助成金が振り込まれます。

 人材開発支援助成金は原則どの事業主でも申請できますが、訓練計画届を提出する前日の6カ月前から支給申請提出日までに会社都合で従業員を離職させた場合、申請ができない点に注意しましょう。

 また、新型コロナウイルスの影響により訓練が中止になった場合、「天災等のやむを得ない事態と判断されます。既に受講した分の訓練時間と行えなかった分の訓練時間の合計時間が、実訓練時間の80%以上になれば、実際に負担した分の経費助成と実際に受講した分の賃金助成が支給されます。

【記事提供:株式会社ナビット】
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