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補助金・助成金情報#72
助成金申請の注意点! 就業規則と常時使用(雇用)する労働者について

2023/05/26 10:00

助成金申請の注意点! 就業規則と常時使用(雇用)する労働者について

厚生労働省の助成金申請では、必ずと言っていいほど就業規則の提出が必要となります。
就業規則とは会社の決まり事や労働条件などをまとめた書類になります。従業員が安心して働くことのできる職場づくりは、事業規模や業種を問わず重要なことです。

そのためには、就業規則において労働時間、賃金、人事、服務規律といった労働者の労働条件や待遇の基準を明確に定めることで、労使間のトラブルを防ぐことが大切です。
労働基準法第89条では「常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない」と定められています。よって、常時10人以上の労働者がいる場合、就業規則の作成と行政官庁への届け出が義務となります。

就業規則には、「絶対的必要記載事項(必ず記載しなければならない事項)」と、「相対的必要記載事項(各職場内でルールを定める場合に記載しなければならない事項)」があります。

○絶対的必要記載事項
(1)労働時間関係
始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合は就業時転換に関する事項
(2)賃金関係
賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
(3)退職関係
退職に関する事項(解雇の事由を含む)

○相対的必要記載事項
(1)退職手当関係
適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
(2)臨時の賃金・最低賃金額関係
臨時の賃金等(退職手当を除く)及び最低賃金額に関する事項
(3)費用負担関係
労働者に食費、作業用品その他の負担をさせることに関する事項
(4)安全衛生関係
安全及び衛生に関する事項
(5)職業訓練関係
職業訓練に関する事項
(6)災害補償・業務外の傷病扶助関係
災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
(7)表彰・制裁関係
表彰及び制裁の種類及び程度に関する事項
(8)その他
事業場の労働者すべてに適用されるルールに関する事項

○任意記載事項
上記以外で共有する必要事項があれば「任意記載事項」として記載します。

就業規則は一度作れば終わりというわけではありません。労働法の改正に合わせて変更することも必要です。常に社会情勢を把握し、定期的な就業規則の見直しを行いましょう。
厚生労働省のホームページでは「モデル就業規則」を紹介しています。また就業規則のテンプレートをダウンロードすることもできます。就業規則の書き方で迷ったら参考にすることをおすすめします。

なお、テンプレートをそのまま使用するのはおすすめしません。テンプレートの就業規則は助成金を想定して作成されていないためです。また、テンプレートの内容がその会社独自の事情とそぐわず、労使トラブルが発生する恐れもあります。
助成金を受給したいのであれば、助成金のリーフレット等を読み込みながら、必要な内容を書き加えていく必要があります。また、会社の事情に合致した内容にするのであれば、その内容が法律に抵触しないか確認する必要があります。どちらの場合でも労働関係の諸法令に関する膨大な専門知識が必要になります。自社で作成することが難しいのであれば、労務の専門家である社会保険労務士を活用しましょう。

就業規則の他にも「常時使用(雇用)」の定義にも注意が必要です。一般の正社員が「常時使用(雇用)」に当てはまることはわかります。しかし、アルバイトや派遣社員も含まれるのかと聞かれると、答えられる方も少ないでしょう。
厚生労働省東京労働局の公式ホームページによると、「常時雇用する従業員」とは、正社員、パート、アルバイトなどの名称、及び雇用保険や社会保険の加入の有無にかかわらず、以下の(1)または(2)のいずれかに該当する従業員を指します。

(1)期間の定めなく雇用されている者
(2)過去1年以上の期間について引き続き雇用されている者、または雇い入れ時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる者

正社員が(1)に当てはまり、パート、アルバイト等の非正規労働者が(2)に当てはまります。(2)の場合、雇用契約期間が1年未満であっても、雇用契約期間が反復更新されて事実上1年以上となるのであれば「常時雇用」と見なされます。つまり、たとえ日雇労働者でも同じ職場で1年以上働けば「常時雇用の従業員」となるのです。

なお、派遣社員の場合、雇用しているのは派遣元なので「常時雇用」には含まれません。ただし「常時使用」であれば含まれます。「常時使用」とはその事業場で常態として使用している労働者を指し、雇用しているかどうかは関係ないためです。
雇用系の助成金では、「常時○○人以上の労働者を使用する事業場」のような記載がありますが、この場合は派遣社員も含めます。
一方、労働基準法では、常時10人以上の労働者を「使用」する使用者に対して、就業規則の作成義務を課していますが、この「常時10人以上の労働者」の中には、派遣社員は含まれていません。
また、定期健康診断の実施が義務づけられている「常時使用する労働者」についても、派遣社員は含まれません。派遣社員の定期健康診断は派遣元が原則行います。

このように「常時使用」・「常時雇用」の定義は何を行うかによって変わるため、社会保険労務士等にも確認しつつ、その都度正確にカウントできるようにしましょう。

【記事提供:株式会社ナビット】
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