補助金・助成金情報#123
コロナ以降に続々登場!売上減少が条件となる補助金とは?
コロナ禍を契機に、売上の減少を申請条件とする補助金が増加しています。昨今も物価の上昇やトランプ関税の影響などにより売上が減った事業者を支援する補助制度が多く募集されています。今回は、その中でも代表的な制度である、東京都中小企業振興公社が行う「事業環境変化に対応した経営基盤強化事業(一般コース)」について詳しく解説します。
この事業は、ポストコロナ時代を見据えた中小企業の経営体力の強化を目的に設けられた助成金制度です。既存事業の「深化」や「発展」を図る都内中小企業に対し、必要経費の一部を支援することで、競争力の強化や新たな展開を後押しします。
近年、中小企業は新型コロナの影響に加え、エネルギーや原材料価格の高騰、人件費の増加といった事業環境の激変にさらされています。そうした情勢に対応するため、当該事業では企業の創意や工夫による既存事業の深化・発展を支援し、経営の持続力を高めることを目的としています。
対象となるのは、東京都内に本店を登記している中小企業、または都内を納税地とする個人事業主で、下記のいずれかの条件を満たす必要があります。
(1)直近の決算期の売上高が2023年以降の決算期のいずれかと比較して減っていること
(2)直近の決算期に損失を計上していること
(3)米国の関税措置の影響により、次の決算期の売上が前期より減少する見込みであること
のいずれかです。こうした売上減少要件があるのは、現在困っている事業者に加え、今後困る可能性が高い層まで支援を広げるためであり、支援の必要性が高い企業を優先する狙いがあります。条件がなければ、相対的に余力のある企業が補助金を取得してしまい、本当に必要なところに届かないおそれがあるためです。
この助成金では、2つの事業活動が対象となっています。まず「深化」の取組としては、性能の高い機器の導入による競争力の強化、商品・サービスの品質改善、高効率または省エネ機器の導入による生産性向上などが対象です。
次に「発展」の取組としては、新商品の開発、新サービスの提供方法の導入、既存の知見を活用した新たな取組などが助成対象になります。
ただし、従来行ってきた事業との関連性が薄い内容、法令改正に伴う義務的対応、老朽化設備の単なる更新など、競争力や生産性向上につながらない取組については対象外となります。
対象となる経費は、原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、産業財産権出願・取得費、規格認証関連費用、設備導入費、システム導入費、専門家による指導費、不動産の賃借料、販促費など多岐に渡ります。ただし、「専門家指導費」「販売促進費」など一部経費については、単独での申請は認められていません。
助成の上限額は800万円で、助成率は対象経費の3分の2以内です。なお、申請者が賃金引上げ計画を策定し実施した場合、助成率は3分の2から最大で4分の3(小規模事業者は最大5分の4)に引き上げられます。
申請は「Jグランツ」を通じた電子申請方式で受け付けられます。受付期間は令和7年5月から令和8年3月までと長めですが、実際には5・7・9・11・1・3月の各月に数日間ずつ申請期間が設けられる形式です。
この補助金は、東京都で事業を営む中小企業(個人事業主含む)にとって、事業環境の変化に対応しつつ、経営の基盤を強化するための有効な支援制度といえるでしょう。申請を検討される方は、公式サイトで最新情報を確認し、早めの準備をおすすめします。
【記事提供:株式会社ナビット】
私たち株式会社ナビットは、助成金・補助金検索サイト「助成金なう」を運営しております。このシリーズでは、おすすめの助成金・補助金やよくある疑問などをわかりやすく解説します! 助成金・補助金に興味がある方は是非ご覧ください!
▽「助成金なう」はこちらから↓
https://www.navit-j.com/service/joseikin-now
■関連リンク
過去のアーカイブは、こちら
