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補助金・助成金情報#119
補助金の達成目標になる「付加価値額」とは?

2025/04/11 09:30

補助金では「付加価値額の一定以上の増加」が要件として設けられている場合があります。たとえば、「ものづくり補助金」では「補助事業終了後3~5 年の事業計画期間で、事業者全体の付加価値額の年平均成長率を3%以上増加させる」ことが要件として設けられています。

「付加価値額」とは企業が事業活動によって生み出した価値を数値化したものです。省庁や補助金によってその定義はまちまちですが、今回は「ものづくり補助金」の公募要領に明記された定義に沿って説明します。

「付加価値額」は営業利益、人件費、減価償却費を足した数値となります。営業利益だけでなく、経費である人件費・減価償却費も含まれているのは、利益を上げるためには人手と設備投資が不可欠だからです。

「ものづくり補助金」における「付加価値額」は、「補助上限額2,500万円分の設備投資を通じて、売上をアップさせ、その分を『賃上げ』と言う形で従業員に還元する」という建付けになります。

営業利益は「損益計算書(一定期間の収益と費用をまとめた計算書)」で確認できます。「売上高」から「売上原価」と「販売費及び一般管理費」を差し引いた数値であり、企業が事業活動を通じて得た利益を意味します。

人件費は「損益計算書」の「販売費及び一般管理費」と言う項目で確認できます。人件費は従業員に支払った給与だけではありません。役員給与、賞与(及び賞与引当金繰入)、福利厚生費、法定福利費、退職給与(退職給与引当金繰入)も全部足す必要があります。
また、製造業の場合は「製造原価報告書」に記載の労務費も含まれ、派遣労働者や短時間労働者の給与を「外注費」として処理した場合はその費用も入れることになります。
人件費は特に算出が難しい項目ですが、「ものづくり補助金」において算出できない場合は、平均給与に従業員数を掛けた数値でもよいとされています。

減価償却費は、設備投資にかかった費用を、その設備の耐用年数に応じて一定期間に配分する会計処理上の金額です。「販売費及び一般管理費」で確認できます。

「ものづくり補助金」の事業計画では、「補助事業終了後の3~5年の間に付加価値額を年平均成長率3%以上増加させる目標」を設定する必要があります。つまり、未来の営業利益や人件費を記載することになります。

現時点(基準年度)の数値は書類を確認すれば済みますが、未来の数値は事業計画に沿って現実的に達成可能なものを算出しなければなりません。たとえば、営業利益は補助事業による受注見込案件数から算出し、人件費はその案件数に必要な人員を算出し、減価償却は導入予定の設備の法定耐用年数を調べて算出すると言った方法が考えられます。

ただし、従業員の解雇を通じて目標数値を達成するような計画は認められません。また、採択された後は、実際にその目標を達成するよう取り組まなければなりませんが、万が一達成できなかったとしても補助金の返還は原則求められません。

「付加価値額」は、補助金によっては採択可否にかかわる重要な数値となります。その補助金における「付加価値額」の定義をしっかり把握し、事業計画に沿った適切な数値を記載できるようにしましょう。

ものづくり補助金における付加価値額
項目確認する書類
営業利益原則「損益計算書」
※営業利益=売上高-売上原価-販売費及び一般管理費
人件費原則「販売費及び一般管理費」
※従業員給与、役員給与、賞与、福利厚生費、法定福利費、退職給与
減価償却費原則「販売費及び一般管理費」

【記事提供:株式会社ナビット】
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