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補助金・助成金情報#110
「常時使用」と「常時雇用」の違いとは? 従業員のカウント方法に注意!

2024/11/22 10:00

アルバイトの正社員転換などを支援する「キャリアアップ助成金」を申請できる事業主は、中小企業の小売業であれば「『常時雇用』する従業員50人以下、資本・出資額5,000万円以下」という条件を満たなくてはなりません。

一方、時間外労働の削減に繋がる設備投資を支援する「働き方改革推進支援助成金」を申請できる事業主については、中小企業の小売業であれば「『常時使用』する従業員50人以下、または資本・出資額5,000万円以下」という条件を満たさなくてはなりません。

上記のように、助成金・補助金によって「常時雇用」・「常時使用」が使い分けられています。この2つの言葉は同じように見えますが、微妙に定義が異なります。

厚生労働省の定義によると、「常時雇用する従業員」とは、「(1)期間の定めなく雇用されている者」または「(2)過去1年以上の期間について引き続き雇用されている者、または雇い入れ時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる者」のいずれかの条件を満たす者が該当します。

正社員は期間の定めなく雇用されているため、当然「常時雇用」です。パート・アルバイトなど雇用期間が定められた非正規の従業員であっても、1年以上継続して雇用されていれば「常時雇用」です。雇用契約期間が2カ月間であっても、契約を更新し続けて1年以上雇用していれば「常時雇用」です。

なお、助成金によっては「週20時間以上労働していること」などの要件が追加されていることがあります。また、先述の「キャリアアップ助成金」では、「2か月を超えて使用される者であり、且つ週当たりの所定労働時間が当該事業主に雇用される通常の従業員と概ね同等であること」を「常時雇用」としています。

一方、「常時使用」について「労働安全衛生法」によれば、「その事業場で常態として使用していること」を指します。通常の事業運営のために使用している従業員であれば、正社員やアルバイトはもちろん、日雇の従業員や派遣先の派遣社員でも「常時使用する従業員」にカウントされます。ちなみに、派遣元の事業場であれば、派遣中の従業員もカウントしなくてはなりません。

他方、「中小企業基本法」において定義する「常時使用する従業員」は、「労働基準法第20条に定める解雇予告を必要とする従業員」とされています。通常の事業運営に使用している従業員であっても、解雇予告を必要としない日雇の従業員や派遣先の派遣社員はカウントの対象外となります。

このように法律や助成金・補助金によって、「常時雇用」・「常時使用」の定義が異なります。

助成金・補助金の公募要領で、多く用いられているのは「常時使用」の方です。厚生労働省の助成金であれば、「労働安全衛生法」における定義(解雇予告を必要としない従業員も含む)、中小企業庁の補助金であれば「中小企業基本法」における定義(解雇予告を必要としない従業員を含まない)が原則となります。

「キャリアアップ助成金」のように独自の定義を用いているものもあるため、公募要領に記載された「常時雇用」・「常時使用」の定義をきちんと確認してから、従業員をカウントする必要があります。

「常時雇用」の定義「常時使用」の定義
(1)期間の定めなく雇用されている
または
(2)過去1年以上の期間について引き続き雇用されている者、または雇い入れ時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる
労働安全衛生法(主に厚生労働省の助成金): 事業場で常態として使用している(解雇予告を必要としない従業員もカウント)

中小企業基本法(主に中小企業庁の補助金): 解雇予告を必要とする(解雇予告を必要としない従業員は除外)
公募要領を読んで「常時雇用」・「常時使用」の定義をきちんと確認する!

 

【記事提供:株式会社ナビット】
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