2023年 年頭所感

2023/1/1 0:00 更新

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2022年は「新型コロナウイルスは身近に存在するもの」という認識のもと、正しい感染対策を徹底しつつ、普段どおりの生活を維持する「ウィズコロナ」が当たり前になった年であったと思います。

観光庁による全国旅行支援がスタートし、また各種イベントは数年ぶりに有観客に戻ったとの報道が相次ぎました。新型コロナウイルスは消滅したわけではありませんが、われわれは「安全と衛生」という武器を手に、ウィズコロナという形で、ある程度この危機を克服してきたものと感じています。

これは、わが国に限ったことではありません。世界中のあらゆる国で、形は違えど「安全と衛生」に力を尽くし、コロナ禍からの克服を図っています。私は、各国の「安全と衛生」は、その国の文化度を測るものであると考えています。

そうした背景のもと、全国ビルメンテナンス協会は昨年10月に「世界ビルメンテナンス連盟」を、スウェーデン・ストックホルムで設立し、僭越ながら私が初代会長として就任いたしました。

本連盟は、国境や言葉の障壁を越えてビルメンテナンスの仲間が親交を図り、世界各国の「安全と衛生という価値ある文化」を共有し、もって「国際社会における安全と衛生の確保」「ビルメンテナンス業の国際的な地位向上」を実現することを目的としています。

その活動として、連盟設立と同時に「第1回新・世界ビルメンテナンス大会」を開催し、スウェーデン、スペインを訪問し、講演会や見学会、晩さん会など通じて多くの方との親交を深めることができました。今後も本活動を推進して参りますので、ぜひ、多くの方にご参加いただければ幸いです。

このように、少しずつ普段どおりの生活に戻ってきていることはたいへん喜ばしいことですが、一方で、世界全体でコロナ禍から経済活動が再開されたことや、また痛ましいことではありますがロシア・ウクライナ情勢の影響などにより、世界的にエネルギー価格の高騰が続いており、手放しで喜ぶことができない側面もあります。

国内に目を向けても、すでに各電力会社の電気料金は比較できる過去5年間で最も高い水準に至り、さらに2023年も各電力会社で値上げが行われるとの報道もあり、エネルギー価格の高騰は留まるところを知りません。私どもビルメンテナンス業の顧客である民間ビルオーナー、官公庁施設管理者、そしてビル利用者には、この打撃が直撃しているものと認識しています。

毎年申し上げておりますが、私たちビルメンテナンス事業者は「社会の変化に自らが対応し、変化する“顧客価値”を創造し、提供できる経営体質を持つ」こと、すなわち「時代に合わせた顧客価値を提供することで相互利益を得ること、強固なパートナーシップを創造すること」が本懐であります。

従って、2023年にビルメンテナンス業が注力すべきは「ウィズコロナ時代の衛生管理」と「エネルギー高騰時代のエネルギーコスト・マネジメント」が中心となると考えます。すでに全国協会が推進している、建物内の感染症抑制に貢献できる人材を育てる「感染制御衛生管理士認定講習(ICCC)」や、新たな設備投資なしでエネルギーコスト削減を実現する「エコチューニング」を、本年はいっそう強化・推進を図って参る所存です。ぜひ両事業にご理解いただき、ご参加・ご利用をいただければ幸いです。

全国協会は会員とともに、社会が持つニーズの変化を敏感につかみ取り、これを満たすことで、経営理念「人と社会を元気にする仕組みをつくる」を実現すべく邁進して参ります。

公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会
会長 一戸 隆男