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補助金・助成金情報#36
『従業員の在籍出向を支援!産業雇用安定助成金とは?』

2021/11/15 10:00

従業員の在籍出向を支援!産業雇用安定助成金とは?

 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、従業員を解雇せざるを得ない企業が全国各地で増えています。
そこで厚生労働省では、事業活動を縮小せざるを得ない事業主が、従業員の雇用を守るために、従業員を在籍出向した際の賃金・経費を助成する産業雇用安定助成金を創設しました。この助成金は出向元と出向先の双方の事業主に対して助成されます。今回はこの産業雇用安定助成金について解説します。

まず対象となる事業主ですが、新型コロナウイルス感染症の影響により事業縮小している必要があります。たとえば「緊急事態宣言を受けて休業したため、または客足が減ったため、売上が減少した」等が該当します。季節変動や事故等による事業縮小は対象外です。
事業が縮小したと見做される基準ですが、直近1カ月の生産指標が前年または前々年同月比5%以上、または計画届を提出した月の前年同月から計画届を提出した月の前々月までの任意の1カ月に比べ5%以上減少していなければなりません。

在籍出向は期間終了後前の事業所に戻ることを前提としており、出向するまでに出向に関する労使協定を締結しておくことが必要です。尚、「玉突き出向(出向先で別の人を離職させる」は対象外となります。また、独立性が認められない事業主間の出向(子会社間の出向、代表取締役が同じである企業間の出向等)も例外的に認められます。
対象となる従業員は雇用保険の被保険者であれば、アルバイト等の非正規労働者も対象です。尚、雇用期間が6カ月未満の従業員や日雇い労働者等は対象外となります。

対象経費は「出向運営経費」と「出向初期経費」に分かれます。
出向運営経費は主に出向元・出向先が支払う賃金が対象となります。
賃金に対する助成は、出向前後の賃金を比較した上で、出向元・出向先の負担割合に応じて行われます。他には、対象労働者の労務管理・人事評価・面談・教育訓練等に要する経費も対象です。上限額は1人1日当たり12000円となります。
また、助成率は中小企業4/5、それ以外の企業2/3となります。尚、出向元が解雇等を行わず雇用維持をした場合、中小企業9/10、それ以外3/4にアップします。「雇用維持」と認められるには「支給対象期末日時点での出向元の労働者数が、支給対象期初日の前日の属する月から遡った6カ月間平均の5分の4以上」「支給対象期初日の前日から遡って6カ月前から支給対象期末日まで解雇しない」という条件を満たさなければなりません。ただし、独立性が認められない事業主間の出向の場合、中小企業2/3、それ以外1/2となります。

出向初期経費は、就業規則・出向契約書の整備、出向元事業主による教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器・備品の整備等を行った場合に支給されます。尚、その経費の一部を支給するのではなく、出向者1人につき定額支給する形式となります。出向元・出向先に対して1人につき10万円が助成されます。尚、出向元が「運輸業、郵便業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業である」または「直近3か月間の生産指標の月平均が前年同期比20%以上減少している」場合、5万円が加算されます。出向先も出向元とまったく異なる業種の場合、5万円が加算されます。尚、独立性が認められない事業主間の出向の場合、出向初期経費は助成されません。
出向運営経費・出向初期経費ともに教育訓練が対象経費となりますが、その教育訓練は出向先の業務に関連したリアルタイム研修にする必要があります。マナー講習やハラスメント研修、eラーニング・通信教育は対象外です。
申請の流れについては、まず出向の具体的な内容を記載した計画届を労働局へ提出します。尚、計画届は出向元が出向先の作成した書類を含めて提出する必要があります。また、オンラインでの提出も可能です。計画届に基づき出向を実施した後、出向元が支給申請します。支給申請もオンライン申請が可能です。尚、出向元・出向先どちらかが支給要件を満たさなかった場合、双方が不支給となります。
産業雇用安定センターで企業間の出向先の斡旋を無料で行っています。従業員の雇用維持が困難となっている事業者は是非この助成金を検討してみてください!

【記事提供:株式会社ナビット】
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