
この記事が「参考になった!」と感じていただけましたら、右上の「いいね」ボタンをぜひ押してください!
全国ビルメンテナンス協会(以下、当協会)では、外国人材受入拡大に向けた取り組みとして、ミャンマー人材の受入可能性を調査するべく、現地視察を実施しました。
各訪問先と意見交換を行っていく中で、ミャンマー人の多くが「日本での就労機会を求めている」ことが確認されました。
現地で得られた知見をもとに、ミャンマー人の日本就労の可能性について、その概要を報告します。

▲ヤンゴン内の寺院シュエダゴン・パゴダ

←ここには連日大勢の人がお祈りに来ています。ミャンマー人が「仏教」の教えを重んじていることは、ミャンマー人を知るうえで大切なポイントです。
主な訪問先と意見交換内容
① 送り出し機関・日本語学校で見えた学生の姿
【学生面談】
複数の送り出し機関および日本語学校を訪問し、関係者との意見交換や学生面談を行いました。
学生へのヒアリングで共通していたのは、日本就労に対する強い意欲と期待感です。
多くの学生が「家族を支えたい」「安定した収入を得たい」という思いで日本での就労を希望していました。
収入面では、家賃等も控除し手取りで「14~15万円」を希望する声が多かったです。
【学生の負担】
ミャンマーの学生は日本での就労が決まった後、送り出し機関に対し、
・特定技能⇒1,500ドル(約24万円)
・技能実習⇒2,800ドル(約45万円)
を送り出し費用として負担します。
それでも、日本で働けば返済できるので、出費をいとわない考えを持っているようです。


▲面談に参加した学生達は日本で長期で働くことを希望していました
【ビルクリーニングに対する印象と現状】
ビルクリーニングに対するイメージよりも、「安定して長く働けるか」を重視していました。
しかし、多くの学生が、特定技能1号評価試験に合格するも、求人が少なく日本に行けない、という現状も浮き彫りになりました。


▲学生達は皆、「求人」を求めていました
【授業の様子】
下の写真は実際の授業の様子で、「日本には有給制度があるが取得しにくい。イラストを基に有給取得時、どのように伝えるかを考える」という課題に対して、学生が自分の考えを伝えている場面です。


▲授業の様子(左)/実際の課題(右) 一生懸命日本語で自分の考えを伝えていました
学生は、「上司に謝っているイラストなので、『申し訳ないが私用のため休みを取りたいのですがよろしいですか?とお伺いする』といい」と考えを述べていました。日本で順応して働けるよう学んでいる様子が伝わってくる一幕でした。
②関係機関との意見交換から見えたマクロな視点
当視察では、JETRO、国際交流基金、在ミャンマー日本国大使館とも意見交換を行いました。
ミャンマー情勢やミャンマー人の特性を、マクロな視点から共有いただきました。
【ミャンマー情勢】
- ● 送り出し制限政策により、送り出し機関は1社につき、月15人までしか送り出せない
- ● コロナやクーデター、経済停滞の影響で学校に行けず、モチベーション不足の学生もいる
【ミャンマー人の特性】
- ● ミャンマー人は日本を「安全で長く働ける国」と評価している
- ● 仏教の教えを重視するので日本の文化との親和性が高い
- ● 5人家族なら1人、7人家族なら2人は仕送りのために海外で働く
どの機関とも、ミャンマー人は家族を大切にし、仕送りのために日本での就労を目指す姿勢を共通して評価していました。
③家庭訪問を通じた実態把握
【家庭訪問】
今回の視察では、日本語学校で学ぶ学生のご家庭訪問を行いました。日本就労が学生だけでなく、家族全体の将来設計に関わる大きな決断として受け止められていました。


▲面談した学生/面談時の様子
【ミャンマーの学生って??】
面談したのは、すでに特定技能1号試験に合格をしており、ビルクリーニングの求人を待ちながら、日本語の勉強をしている学生です。
早く日本で働き、家族へ仕送りをしたいとのことで、週3日学校に通い、休日も1日3時間は勉強するなど、日本行きへの意欲が感じられました。
【自分の楽しみよりも...】
印象的だったのは、学生に日本で働いてお金を稼いだら何をしたいか質問した時です。
学生は、「自分の趣味や贅沢にお金を使うよりも、家族のために仕送りや家電を購入したい」と回答されており、自分よりも家族を優先する考えはとても印象的でした。
後から聞いた話では、ミャンマー人は仕送りの多さがステータスとのことで、家庭訪問を通じてミャンマー人の思考の根本を知ることもできました。
最後に~今後に向けて
今回の現地視察を通じて、ミャンマー人材は家族志向・安定志向が強く、
日本での就労に意欲がある人材層であることが確認されました。
特に、ビルクリーニング分野では、「求人があれば、ぜひ面接を受けたい」という声がほとんどであり、
分かりやすい求人募集や情報連携が、今後の受入を広げるポイントとなります。
当協会では、今後も関係機関と連携しながら、会員企業の皆様にとって有効な外国人材受入支援のあり方を検討し、その成果を随時共有してまいります。
【ミャンマー視察 行程概要】
3月16日(月) 日本語学校訪問/意見交換会/面談(3校で実施)
3月17日(火) SSW試験センター・JETRO・学生のご家庭訪問・国際交流基金
3月18日(水) 在ミャンマー日本国大使館・日本語学校訪問
3月19日(木) 日本帰国
