

【生産性向上の支援・情報提供】清掃ロボットの仕組解説からマッピング・稼働まで実機で体験!「清掃ロボット実機体験会in大阪」開催レポート
開催レポート
清掃ロボット実機体験会in大阪
「お客様がロボットの導入を希望されているので、情報収集に来ました。お話を聞いて、他の現場にも提案できればと思いました。」
「海外メーカーの機材はとっつきにくい印象がありましたが、安心感も技術力もすごいなと感心しました。」
———9月17日、18日、19日の3日間、ケルヒャージャパン株式会社 大阪支店で開催された本イベントでは、参加者からこのような感想が聞かれました。
グローバルな実例と改善ノウハウを持つ清掃機器メーカーならではの知見と、実機操作の体験によって、参加者の多くがロボット導入について前向きな印象を抱いた有意義な体験会となりました。
今回はその様子をレポートします。

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まずは前半、「清掃ロボットの仕組みについて」「ケルヒャーロボット製品の紹介と導入事例」「利用できる補助金」などをテーマとしたセミナーが行われました。
■ロボットの真価を決める、4つの重要ポイント
ケルヒャージャパン株式会社サービス本部 真鍋氏によると、ロボット選びの際に重要となるポイントとして、
①センサー機能(安全かつ効率的に清掃できるか)
②プライバシー保護(カメラやセンサーのデータ管理や情報漏えいのリスクがないか)
③現場管理のDX化(清掃データを一元管理し、業務効率化につなげられるか)
④ユーザビリティ(誰でも直感的に操作でき、現場に定着するか)
の4点が挙げられました。
続いて、同社西日本BSCリテールチーム 福井氏からは、実際の清掃ロボット導入事例と各機種の特徴が解説されました。中でも、最新技術として複数台のロボットを統合的に制御する仕組みが取り上げられ、国内大手総合建設会社による大規模現場での活用事例もあわせて紹介されました。
■導入ハードルを下げる「中小企業省力化投資補助金」
人手不足が深刻化するなか、清掃ロボットの導入を検討する企業にとって、初期投資をどう抑えるかは大きな関心事です。そこで紹介されたのが、中小企業省力化投資補助金(カタログ型)です。
この制度の特長を整理すると次のとおりです。
● 最大50%補助:導入費用の半額が補助対象に
● 随時募集で申請しやすい:一般的な補助金と違い、限られた申請期間を逃す心配がない
● 規模に応じた上限額:
○ 従業員5名以下 → 最大200万円(条件で300万円)
○ 従業員6〜20名 → 最大500万円(条件で750万円)
○ 従業員21名以上 → 最大1,000万円(条件で1,500万円)
● スモールスタートも可能:複数回申請でき、段階的な導入に対応
● 投資回収期間を短縮:費用負担を軽減し、早期に生産性向上の効果を得られる
補助金を上手に活用することで、コスト面でのハードルを下げつつ、現場に即した省力化と生産性向上を実現できることがポイントとして示されました。
※ケルヒャー製品は、床洗浄ロボット(KIRA B 50本体)、床洗浄ロボット(KIRA B 50+ドッキングステーション)、ロボット掃除機(KIRA CV 50+バッテリー2個+充電器1台)の3種類が対象
■ロボット稼働体験会
後半は会場を移し、いよいよ実機を用いた体験プログラムへ。マッピングからティーチング、そして実際の稼働まで、その場でレクチャーを受けながら一連の操作を試すことができました。
参加者は実際にロボットを目の前にしながら、操作感や走行のスムーズさ、清掃後にどの程度のゴミが回収できているかなど、細かな点まで確認。重さや取り回しに関する質問など、現場を意識した具体的な関心が寄せられていました。

・タッチ式のパネルで、メンテナンス方法をアニメーションで確認できる。

・ブラシの取り外しやメンテナンスの方法についても質問が寄せられた。

・タブレットでリモコン操作する様子。バッテリー残量や、清掃済みエリアの割合などをリアルタイムで確認できる。
■参加者の声
今回の体験会で注目したポイントや、現場でどのように活用していきたいか、参加者の方にお話を伺いました。
参加者Aさん
まだ具体的な予定はありませんが、清掃ロボットの現状を知りたいと思って参加しました。掃除機などは国内メーカーのものを使っていて、海外メーカーのものはとっつきにくいイメージでしたが、今日のお話を聞いて安心感と技術力の高さがよくわかりました。
参加者Bさん
大学の現場にロボットを入れてほしいとお客様から要望があり、情報収集に来ました。高齢のスタッフでも使えるかに注目しています。会社自体が慢性的に人手不足なので、他の現場にも提案できればと思いました。
参加者Cさん
マッピングや現場の登録の仕方が簡単で、遠隔でもスタートできることに驚きました。それと、何気なく現場での悩みをケルヒャーの方に聞いてみたら、工夫の仕方を教えてくださりありがたかったです。いろんな事例を持ってらっしゃるから、さすがですね。
参加者Dさん
新しい情報や考え方を知っておくことが、会社にとってもお客様にとってもプラスになると思い参加しました。実際に見てみると、このロボットの費用で人を一人雇うことを考えたら、むしろ安いなと感じました。
■まとめ
清掃ロボットはまだ「気になるが導入イメージが湧きにくい」という声も多い中、本体験会では仕組みの解説から実機体験、補助金活用までを一度に学ぶことができました。
操作感や清掃性能を確かめることで不安が和らぎ、コスト面でのハードルも下がったことで、清掃ロボットをより現実的な選択肢として捉えられる内容となりました。
ロボットは、すでに各分野で導入が進みつつあり、ビルメンテナンス業界においても“将来の話”ではなく“今すぐ現場で活かせる選択肢”として広がりを見せています。
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