公益社団法人全国ビルメンテナンス協会は1966年(昭和41年)1月24日の設立以来、全国の建築物を通じて国民に安全、衛生、安心、快適を届けるという社会的要請に応えてまいりました。創設時は13協会の加盟による連合会から出発し、同年に社団法人化、2011年に公益社団法人への移行を経ながら、現在は47都道府県のビルメンテナンス協会との連携のもと、2,800余社の会員で構成される全国規模のネットワークに成長することができました。
いまから10年前、全国協会は50周年を迎えるにあたって「人と社会を元気にする仕組みをつくるために存在する」という経営理念を定めました。清掃、設備管理、警備といった手段の提供から脱却し、その手段を使って社会のニーズに応える「本当の意味でのサービス業」へ昇華するという意思を込めたものです。
この10年を振り返りますと、特徴的な社会ニーズの変化がいくつもありました。北海道胆振東部地震のブラックアウトによる設備強靭化やエネルギー最適化ニーズ、令和元年東日本台風や能登半島地震に端を発した大規模自然災害に耐えうる防災ニーズ、2050年カーボンニュートラルに向けた脱炭素・省エネニーズ、また東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で求められた海外からのお客さまへのおもてなしニーズなど、例を挙げれば枚挙にいとまがありません。特に、コロナ禍においてビルメンテナンス業は、「エッセンシャルワーカー(必要不可欠な労働者)」として位置付けられ、緊急事態宣言下でも、国民生活や経済活動の維持に不可欠な事業者として、感染制御ニーズが社会から強く求められました。
全国協会はこのように変化する社会ニーズに応えるため、人材育成や事業者の経営支援、社会への情報発信などの取り組みを進めてまいりました。この先10年、その先も絶え間なくニーズは変化していくと想定されますが、耳順を迎えた全国協会はいままで以上に社会の声に耳を傾け、真に求められる産業としての成長を展望していく所存です。
全国協会は仕組みをつくることはできますが、実際に社会にサービスを提供するのは全国の現場で日々汗を流してくださっている従事者の皆さまであり、それを束ねる事業者の皆さまです。社会の基盤を支える力である皆さまに心より御礼を申し上げるとともに、今後も協会事業へのご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。設立60周年が次代への新たな一歩となることを願ってご挨拶といたします。
公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会
会長 佐々木 浩二
