ネットワークと現場経験を活かし、外国人雇用を広げる

株式会社イーエス商会 代表取締役社長 杉岡貴志様
(取材:2026年1月)

イーエス商会では、老人ホームや病院の日常清掃を中心に外国人材を雇用しています。
日本人とのペア配置から受け入れを始め、現場での評価を踏まえながら運用を広げてきました。
現在では外国人のみで対応する現場もあり、日常清掃の現場運営を支えています。
また、外国人雇用について他社から相談を受けることもあり、経験が共有される場面も見られます。

会社規模と外国人材雇用の位置づけ

イーエス商会の年商は約5億4,000万円で、従業員は約60名です。
日常清掃部門は分社化しており、日常清掃に関わる人員は200名を超えています。
外国人材は全体で約20名在籍しています。
国籍はカンボジアとインドネシアで、在留資格は技能実習と特定技能です。
外国人材の採用は、ビルクリーニングが特定技能の対象となったことをきっかけに始まり、現在まで継続しています。

配置している現場と勤務形態

外国人材が配置されている現場は、老人ホームと病院が中心です。
老人ホームでは、常時複数名が必要な現場に配置し、病院では6名体制の現場に数名を配置する形を取っています。
勤務時間は1日7.5時間を基本 としています。病院では朝7時前後から16時頃まで、老人ホームでは8時半頃から17時前後までの勤務が多くなっています。

日本人とのペア配置から始めた受け入れ

外国人材の受け入れ当初は、日本人と外国人が必ずペアになる体制で配置 していました。
作業手順や現場対応を日本人スタッフが補いながら、業務に慣れてもらう形です。
勤務態度や現場での評価が積み重なり、現在では外国人のみで対応する日も出てきています。
一方で、対応の厳しさが求められる現場では、日本人スタッフを配置するなど、 現場特性に応じた調整 も続けています。

定着を支えるフォローと生活面の対応

技能実習生は来日前に日本語や生活ルールの研修を受けています。来日後は、送り出し機関と自社雇用の通訳兼生活指導スタッフによる支援を行っています。 日本語学習については、 毎月、 日本語勉強のためのプリントを提出 させながら、日本語の勉強を行っています。 特定技能2号を自主的に目指すスタッフ もおり、通訳兼生活指導員とコミュニケーションを図り 定着しやすい環境を整える ことを重視しています。

他社との関わりと経験の共有

外国人雇用について、他社から相談を受けることがあります。
「やってみたいが不安がある」「逃げられるのが怖い」といった声を聞く場面もあります。
イーエス商会では、自社の経験を他社に伝え、特定技能に移行する人材について、自社で受け入れ続けるだけでなく、 同業他社に紹介を行い業界全体で外国人材の活用を推進 できればと考えています。

人材流動化を見据えた現場の受け止め

制度改正により、一定期間後に転職が可能になる点については、不安も感じています。
特に 地方では、都市部との条件差から人材が移動しやすい 状況があります。
一方で、 技能実習からスタートし、地域の生活に慣れたうえで特定技能に移行した人材は、比較的長く働く傾向 も見られます。

まとめ

イーエス商会の取り組みからは、
• ペア配置から段階的に運用を広げてきた過程
• 日常清掃の現場で外国人材が担っている役割
• 他社との相談や紹介を通じた経験共有

が読み取れます。

企業データ
株式会社イーエス商会
茨城県古河市小堤1816-18(丘里工業団地)

売上規模:5億4千万円
従業員数:60名

外国人材人数:20名

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