多数の外国人材を、担当者による日常的なフォローで支える

新日本ビルサービス株式会社 クリーンサービス本部 東京業務部部長 山岸 弘忠様
東京営業部マネージャー 狩野メリー様
(取材:2026年1月)

新日本ビルサービスでは、従業員1,563名のうち外国人材が250名在籍しています。
ホテルの客室清掃を中心に、大学や商業施設、オフィスビルなどの日常清掃にも配置しています。
外国人材の採用は約20年前から続いており、現在は国籍・在留資格ともに多様な構成となっています。
現場と本人の双方に関わる担当者が、相談対応や生活面の支援を行いながら運用を支えています。

会社規模と外国人材雇用の全体像

新日本ビルサービスの売上規模は約45億円です。
従業員数はパート等を含め、令和7年4月時点で1,563名となっています。
外国人材の採用は約20年前から行っており、当初は中国出身の人材が中心でした。
現在は250名在籍しており、国籍はフィリピンが約4割を占めているほか、ミャンマー、ネパール、ベトナム、インドネシア、中国、韓国出身の人材が在籍しています。

外国人材が従事している現場と業務内容

外国人材の約7割は、ホテルの客室清掃に従事しています。
残りは、大学、商業施設、オフィスビルなどの日常清掃の現場に配置しています。
ホテル現場では、30〜40名規模の体制となることが多く、 通訳ができる人材を含めたチーム編成 を行っています。

在留資格と働き方の組み立て

在留資格の内訳としては、技能実習が約20名、特定技能が約34名となっています。
そのほか、留学生、家族滞在、永住者、配偶者、技人国など、さまざまな在留資格の人材が在籍しています。
技能実習生は、早朝に大学の日常清掃を行い、その後ホテルへ移動して客室清掃を行うなど、
複数現場を組み合わせた勤務形態 を取っています。
特定技能では、 1つの現場で8時間勤務するケースや、日常清掃から客室清掃へ移るケースなど、柔軟な配置 を行っています。

現場配置と受け入れ時の考え方

技能実習生については、 日本語で一定の会話ができる人材を中心 に受け入れています。現場側の負担が大きくなりすぎないよう配慮しています。
日本語が十分でない留学生などは、比較的チーム規模の大きいホテル現場に配置しています。 日本語でのコミュニケーションが難しい人材については、日本人と2人だけになる配置はできるだけ避け、通訳役となる人材を含む体制で配置 しています。

受け入れ初期の課題と対応

受け入れ当初は、日本人側に不安や抵抗がありました。時間の経過とともに、外国人が働くことが社内で自然に受け止められるようになっています。
文化や習慣の違いによる行動の差異 が見られることもあります。 客室での廃棄物の扱い、休憩時の行動 などについては、 国籍別対応は行わず、共通ルールの説明と現場でのフォロー を基本としています。

担当者による相談対応と生活支援

外国人材の対応を担う担当者 が配置されています。フィリピン出身の女性で、現場と本人の双方から話を聞く立場として機能しています。
相談内容は、 給与や税金、給与明細の控除内容など制度面に関するもの が中心です。
問い合わせには速やかに対応する方針を取っています。体調不良時の医療機関受診対応など、生活面への支援も行っています。夜間や休日であっても、まずは返答を行う体制を整えています。

住居確保と運用上の課題

住居は技能実習生や特定技能人材を中心に会社が用意しています。 外国人の入居を断られるケース が多く、2人入居可能な物件の確保が難しいため、 2DK物件に1人ずつ入居させる 形を取っています。
会社負担は増加していますが、 安定的な雇用継続 のために必要な対応としています。

特定技能2号と今後の視点

特定技能2号については挑戦者はいるものの、難易度が高く合格率も低い状況です。日本語能力が高く顧客対応が可能な人材でも合格に至らないケースがあり、慎重な姿勢を取っています。
今後は、 最低賃金の上昇や他業種への人材流出、外国人材そのものの確保難 が課題となっています。

まとめ

新日本ビルサービスの取り組みからは、
・250名規模の外国人材を前提とした運用体制
・ホテル客室清掃を軸とした配置設計
・日本語力を踏まえた現場配置方針
・担当者が現場と本人の間に入り、制度面と生活面を支える体制
・住居確保や人材確保に関する現実的課題への対応

が読み取れます。

企業データ
新日本ビルサービス株式会社
東京都千代田区神田鍛冶町3-6-7 ウンピン神田ビル7階

売上規模:45億円
従業員数:1,563名

外国人材人数:250名

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