小規模体制の中で、外国人材との協働を模索する

株式会社OKビルサービス 稲葉一馬様 西村様
(取材:2026年1月)

OKビルサービスは、定期清掃業務を中心に外国人材を雇用しています。
現在在籍している外国人材は3名で、いずれもベトナム出身です。
過去にはホテル客室清掃で多数の留学生や技能実習生を受け入れてきましたが、運用上の課題から現在は撤退しています。
少人数体制の中で、日本語理解の確認や生活面のサポートを行いながら、現場運用を続けています。

会社規模と外国人材雇用の概要

OKビルサービスの売上規模は10億円未満で、従業員数はアルバイト・パートを含めて約120名です。
現在、外国人材は3名在籍しています。
内訳は、
• 特定技能:2名
• 元技能実習生で、現在は日本語学校に通いながらアルバイトとして勤務している人材:1名
国籍はいずれもベトナムです。
最初の外国人材受け入れは約6〜7年前で、技能実習生としての採用が始まりでした。

現在の配置現場と勤務形態

現在、外国人材が従事しているのは定期清掃の現場です。 オフィスビルや商業ビルを中心に配置 されています。
勤務時間は 8時から17時を基本 としていますが、現場の状況によっては前後することもあります。

ホテル清掃での受け入れ経験と撤退の判断

過去には、ホテルの客室清掃で外国人材を多数受け入れていました。
留学生や技能実習生を含め、30〜40名規模での体制を約7年間続けていた時期があります。
当時、 特に苦労したのがシフト管理 でした。
休み希望や日本語試験の日程が事前に共有されず、突発的に人手が不足する 状況が発生していました。
対応として、 3か月分まとめてシフトを作成 し掲示し、 休み希望や試験日程を書き込ませる 運用を行っていました。
調整が難しい場面が多く、最終的にホテル清掃事業から撤退する判断に至りました。

日本語理解を前提とした現場運用

現場では、 日本語の理解度を確認 しながら作業を進めています。指示を出す際には、「分かりましたか」と確認するだけでなく、 内容を復唱させることで、認識のズレを防ぐ 工夫を行っています。
「はい」と返事があっても、実際には理解できていないケースがあったため、確認を重ねることが重要だと感じています。
日本語能力については、資格の有無よりも、 日常的に日本人と会話する機会があるか どうかが大切だと考えています。

生活面のサポートと日常的な関わり

住居は会社が用意し、全員個室です。
現在在籍している外国人材は20代から30代前半で、男性のみとなっています。
生活面では、
• 定期的な声かけ
• 必要に応じた自宅訪問
• 病院のリストを事前に用意し、必要があれば付き添う

といった対応を行っています。
社長が直接話をする機会や、食事を共にする場もあり
顔の見える関係づくり を意識しています。

制度上の制約と感じている課題

ビルメンテナンス業務では、高所作業など、外国人材が従事できない作業があります。
資格が必要な業務も多く、現場では「 させられる作業が限られている 」と感じる場面があります。
また、 税金や保険、給与明細の控除内容について説明する際には、言葉の壁があり、丁寧な対応が必要 だと感じています。

今後の外国人雇用についての考え

現時点では、外国人材を大きく増やす予定はありません。
理由として、 日本での就労を希望する人材自体が減っている実感 があるためです。
制度変更により、条件次第で転職がしやすくなる点については、人材の流動化が進む可能性を感じています。

まとめ

OKビルサービスの取り組みからは、
• 多数の受け入れと少人数運用の両方を経験してきたこと
• 日本語理解を前提とした現場対応の工夫
• 制度制約を踏まえた現実的な判断

が読み取れます。

企業データ
OKビルサービス株式会社
兵庫県神戸市中央区楠町1丁目11−21 OKビルディング

売上規模:10億円未満
従業員数:120名

外国人材人数:3名

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