
互光建物管理株式会社 ホテル管理部 部長 森岡健太郎様
(取材:2026年2月)
互光建物管理株式会社は、年商約120億円、従業員約1,900名を擁する大規模ビルメンテナンス企業です。外国人従業員は約200名在籍しており、その大部分がホテル清掃業務に従事しています。
特定技能は21名で、全員がスリランカ出身です。技能実習生は受け入れていません。
同社の特徴は、単にホテル分野に外国人材を配置している点ではなく、ホテルという高品質が求められる現場に対応するため、
行動基準を徹底的に教え込んでいる
点にあります。
ホテル分野に特化した集中配置
外国人材の多くは客室清掃を中心としたホテル業務に従事しています。大型宿泊施設を含むホテルでの勤務が中心で、オフィスビル清掃への配置はほとんどありません。
ホテル分野は慢性的な人手不足が続いていますが、同時に
品質要求も非常に高い
分野です。清掃の仕上がりだけでなく、
スタッフの立ち居振る舞いも評価対象
になります。
そのため、互光建物管理では分野を絞り、ホテル清掃に対応できる体制を整えています。
作業以上に重視する「行動教育」
入社時には
最低2日間の導入研修
を実施しています。
内容は作業手順の説明にとどまりません。
通勤中のマナー、公共交通機関での振る舞い、SNS利用の注意、コンプライアンス、忘れ物対応
など、ホテルで働く者としての行動基準を具体的に教えています。
特に挨拶については繰り返し指導
しています。ホテルでは清掃スタッフもお客様とすれ違うため、
声の大きさ、表情、姿勢、タイミング
まで確認します。
単に「きれいにする」だけではなく、「ホテルスタッフとしてふさわしい振る舞い」を徹底
している点が、他社と大きく異なる部分です。
日本人と外国人を合同で研修し、同じ基準で教育する
ことで、区別なく同水準を求めています。
標準化による大規模運用
約200名規模の外国人材を抱えるため、
教育内容は標準化
されています。誰が入社しても同じ基準を学び、同じ行動規範に従う仕組みです。
特定技能21名を同一国籍に統一しているのも、
教育効率と管理面を考慮
した運用です。文化的背景が近いことで生活面の調整もしやすくなっています。
規模の大きさに頼るのではなく、教育と基準の統一で品質を担保する運用モデルです。

生活基盤と制度面の課題
住居は会社名義で借り上げ、家賃は本人負担としています。当初は複数人同居もありましたが、生活習慣の違いによる課題を受け、ワンルーム型への移行を進めています。
制度面では特定技能2号取得のハードルが高く、長期的なキャリア形成の難しさがあります。また、ホテル分野では理解が進む一方、オフィス分野などでは受け入れの温度差が残っています。
まとめ
互光建物管理の取り組みからは、
・約200名規模の外国人材をホテル分野に集中配置
・通勤マナーや挨拶まで含めた行動教育を徹底
・教育の標準化により品質を維持
・大規模でも運用品質を落とさない仕組みを構築
が読み取れます。
企業データ
互光建物管理株式会社
大阪市中央区北浜1-5-5大阪平和ビル5階
売上規模:120億円
従業員数:1900名
外国人材人数:200名



